Tech と Culture

テクノロジーとカルチャー

ソフトウェア技術者のための電子回路 再学習:  回路

最近、ソフトウェア技術者の人達にMake関連のことを話すことが増えてきているのだけど、どうも電子回路の基礎概念を理解するところにハードルがあるっぽいということがはっきり分かってきた。なので基礎概念であやふやな理解してそうな所を幾つか説明し直したら理解深まるんじゃないかと思って、厳密さを無視して説明していきます。

(電子回路興味あるんだけど、一回教科書も昔読んだんだけど、ハードウェアの人が喋ってることの意味が分からんなぁぐらいの人向けです) 

 

電子"回路"と言うぐらいなので、基本的に電池のような電位差を発生する力(起電力)を持った物の+端子とー端子をくるっと一回りでつなげて初めて意味を持ちます。

       f:id:kurinkurin12:20130410152235p:plain

 電池には起電力があります。プラス端子とマイナス端子の間に電位差を発生させる力です。普通の乾電池は1.2Vです。 図中のaのようにプラスとマイナスを繋がない場合、電流は流れずに何も起きません。bのように抵抗と豆電球をつないでプラス端子からマイナス端子に接続した時に電流が流れて豆電球が光ります。

 

何当たり前のこと言ってるんだ!とかなりの人が思うのですが、実は分かっているようで分かってないソフトウェア技術者は沢山います。

 

bの図で重要なのは、ある一定電流がずっと回路の中を流れ続けているということです(定常状態)。オームの法則やキルヒホッフの法則は、そういう定常状態の各点の電位と電流を求めるための公式です。

 

電子回路の勉強をしていくと、色んな式が出てくるのですが、上記のような定常状態についての式や、アナログ回路についての式や、過渡状態についての式などがあります。

f:id:kurinkurin12:20130410170946p:plain

オームの法則やキルヒホッフの法則を使って設計する時は、時間が経っても電圧や電流に変化がない回路の状態について設計していることをちゃんと把握しましょう。

図中2番めのMOS増幅回路でもMOSの端子間電圧をどれぐらいにするべきかということを設計しますが、最初に定常状態を考えて設計者が望む電位差になるように設計します。